中学受験:流水算は 4つ速さを整理すれば簡単に解ける

流水算…3本の線分図で4つの速さを”整理”すれば怖くない!

中学受験において速さの単元の応用として流水算というものがあります。また…得体のしれない謎の特殊算が出てきました(-_-;) しかし中身を知ればかなりシンプルなものであることが分かります。

シンプルである一方、息子と流水算を解いていると…とにかくミスが多い!その理由は… 速さが4種類も出てくるからなんです。この流水算とやらは計算用紙を正しく使わないとミスを量産する単元のよう… 子供が意外と理解していない前提知識も合わせてご紹介します(^^ゞ

 
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流水算に必要な3つの前提知識

知識① 流水算とは…?

そもそも流水算って何なんでしょう? かっこいい名前がついていますが 大人にとっては拍子抜けするほどシンプル なものです。流れのある川を航行する船の速さに関する問題を流水算といいます。試験では何が求められるのでしょうか?

求められる事…それはいわゆる相対速度というやつの理解度です(*^_^*) 流れがある川に 逆らって航行する場合は川岸から見た速さは遅くなり、川の流れに沿って航行する場合は速く見えます よねd(^_^o)

この川岸から見た時の見た目の速さの違いはイメージできますでしょうか?

この相対速度というものの理解度と計算力を問う問題が流水算 というわけです。まず最初に息子と流水算へ取り組んでいた中で、いくつかの前提知識の説明が必要だった部分について紹介したいと思います。

知識② 静水時とは…?

“静水”という言葉…普段使いますか? 少なくとも我が家では使ったことがありません(^_^;) つまり…一般的な小学生は知らない可能性が高い。調べてみると…「静水とは…静止して動かない水」 そのまんまですが、要は流れが無い状態を表しています。

問題文では「静水時の速さが時速12kmの船が…」というような形で使われます。つまり流れの無い川で航行するっていう意味ですね。問題に取り組む前に言葉の定義から説明してあげましょう

ちなみに…”静水”の対義語は “流水” です(^_^;)

知識③ 上り下りとは…?

息子と問題に取り組んで意外だったのが、川上(かわかみ)や川下(かわしも)、上り(のぼり)や下り(くだり)も説明の必要があったこと。なんとなくは分かっていたようですが、怪しげなお子様には説明をすることをおすすめしますd(^_^o)

流水算を解く3つのステップ

前提知識をおさえたところでさっそく流水算を解くための手順を例題をベースにしてに見てみましょうd(^_^o)

静水時の速さが時速12.5kmの船が、川上の街から川下の街まで45kmを下ったところ3時間かかりました。この船が川下の街から川上の街まで航行するのに何時間かかるでしょうか?

STEP1:4つの速さを”3本の線分図”へ

流水算で最も混乱を招くこと…それは速さが4つも出てくるところです(・_・;  まず4つの速さを問題文から読み取ってみましょう。4つ速さとは… 以下にまとめてみました!

① 静水時の船の速さ
② 上り時の船の速さ
③ 下り時の船の速さ
④ 川の流れの速さ

これが本当に混乱するんです…息子の計算用紙は大変なことになっています(T_T) これらの4つの速さを”整理”するために線分図を3本描く というやり方をオススメしまふ。それだけで混乱や計算ミスを減らすことができます!

では、さっそく問題文から4つの速さを読み取ってみましょうd(^_^o) 

問題文から4つの速さのうち、1つでも読み取ることがどきたら “3本の線分図” に書き込んでいきます! 速さの公式を使って計算して読み取る必要がある場合もありますねd(^_^o)

STEP2:線分図を全て埋める!

3本の線分図が描けたら、未知の部分(埋まっていない部分)を埋めていく作業を開始します。4つの速さのうち最低2つ分かれば全ての値を埋めることができます。この例題の場合、静水時の速さ:時速12.5kmと下り時の速さ:時速15kmの2つが埋まっているのでガンガン埋めていきましょう!

上の図で青い文字の部分は、線分図を見れば埋められる速さです。全部の速さを埋める事が出来ましたね!

STEP3:問題文の求めるものを計算

最後は問題文の求めるものを計算するのみです。算数の問題に共通することではありますが、問題文が何を求めているのか…単位に気をつけながら計算しましょう。速さの問題ですので、もちろん速さの公式を使う場合もありますねd(^_^o)

という事で、答えは 4.5時間 です。

いかがでしたでしょうか? 流水算はただでさえ苦手意識を持つお子様が多い速さの単元。その応用に位置づけられるため、ちょっと嫌な印象をもたれるかと思います。しかし原理はシンプルです。気をつけるべき事は4つも出てくる速さで混乱しない工夫…つまり ”整理の仕方” がポイント なんです!

基本ができたら応用へ…4つの応用問題例

基本は前述した3つのステップで問題なく解けるようになるでしょう。もちろん応用問題もこの3つのステップで解けます。しかし…入試では定番ですが、複数の単元の知識が問われる複合問題も出されますのでいくつかご紹介します。

応用①:ダイアグラムから読み取る

先程の基本問題は、問題文から速さの3要素である距離と時間と速さを読み取る問題でした。中学入試では素直に速さの3要素が書かれていないパターンもあります。受験生がグラフを読む力があるかを見るため、ダイアグラムから読み取らせるパターンがよく出題されます。

まずは問題文を。

川に沿ったA街とB街を往復する船があります。グラフはその様子を表したものです。このとき川の流れの速さは時速何kmでしょうか?

この手の問題では、ダイアグラムを読み取る能力が求められるんですね… しかし心配はご無用、ダイアグラムから速さの3要素を読み取ることができれば、あとは基本問題と同じですので怖くありません!

さっそく、ダイアグラムから4つの速さを読み取ってみましょうd(^_^o)

2つの速さを読み取ることができましたね。後は、基本の流水算のやり方と同様です。4つの速さを、3本の線分図を使って整理していきましょう!

4つのうち2つが分かれば、全て埋まるはずです!同じようにガンガン埋めてみましょう。

無事、全ての値が埋まりましたね!最後は落ち着いて問題文を読み、答えを出しましょう。

この問題の場合は、線分図にそのまま答えがありました。答えは 時速2km です。

 

応用②:比を導入する

次は”比”とのコラボです…受験生を悩ます “速さと比” というやつです(-_-;) もし3本の線分図で “比” しか分からない部分が出てきた場合は相当算や倍数算の考え方を導入しましょう。相当算や倍数算の解き方を、簡単ではありますがちょっとだけおさらいします。

相当算(倍数算)のおさらい
① 比は線分図上に丸数字を書く
② 比と実際の値のペアを見つける

③ 比ひとつ分の値を求める

線分図上で 比(丸数字や四角数字)と実際の値のペアを探すのがポイントです_φ(・_・ 比についての便利なテクニックを集めた記事は以下からどうぞ。

中学受験:割合と比は”7つ道具”で克服

 

それでは例題をd(^_^o)

ある船は川下の街から川上の街まで36kmの距離を3時間で上りました。この川の流れの速さは静水時の船の速さの3分の1だといいます。この船が川上の街から川下の街まで下るのに何時間かかるでしょうか?

この問題の場合、問題文から4つの速さを読み取ろうにも”比”しか分かりません ね。そんな時は比を丸数字や四角数字を使って線分図に書きましょう_φ(・_・ 今回は四角数字を使います。

仮に”比”しか分かってなくても、おかまいなしです。算数の世界では全般的に言えることですが、分かった事は何でも書き込んでいきましょう

比ではありますが… 2つ以上の値が分かったので、線分図を全て埋めるステップに移りましょう。3本の線分図は全て埋まるはずです(^-^)

そして、相当算や倍数算の考えを導入します。比と実際の値のペアを探す んです。ペアが見つかってしまえば、比の値のひとつ分の値が分かり、比の部分は全て実際の数字に変換することができます!

最後は、問題文の求める値を計算するだけです。何を求めているのか?どんな単位で答えるのか?間違えないようにしっかり問題を読みましょう(@_@)

応用③:逆比を導入する

次は、またまた”比” を絡めた問題です。逆比が使えるパターンの問題がよくでています。もし逆比について理解ができていない場合は、以下の記事を一読することをオススメします!

参考リンク:逆比を使えるパターンは円形図で分かる

実際の問題では 王道である “距離が一定” のパターンが出題される事が多くあります。距離が一定であれば、速さの比と時間の比には逆比の関係が成り立ちますね。比が分かったらいつも通り線分図に丸数字を書き込み、ペアを探しましょう!

流れの速さが時速3kmの川がA街とB街の間を往復したとき、上りは8時間、下りは3時間かかりました。この船の静水時の速さは時速何kmでしょうか?

この問題も応用②と同様に問題文からは”比”しか分かりませんね。しかも知りたい速さの比では無く時間の比です(・_・; 距離が一定という王道のパターンですので、逆比を使ってしまえば 速さの比 が分かります

応用②と同様です。比ではありますが、線分図は全て埋まりますねd(^_^o)

ペアを発見できれば、解けたも同然です。全て実際の数値に変換しましょう。

最後は計算です。

答えは 時速21km となります。

応用③は応用②とほぼ同じやり方で解けてしまいました。違いはただひとつ…問題文からは時間の比しか分からなかったので、逆比を使って速さの比を読み取ったという点だけですd(^_^o)

応用④:旅人算を導入する

問題文の中で 2艘(そう)の船が航行しはじめたら…旅人算の考えを導入 することを考えましょう。旅人算の詳しい説明は本記事では割愛しますが、”出会いの式” と “追いつきの式” です。流水算と旅人算が合わさると…ある秘密がありますd(^_^o)

もし2艘(そう)の船が、2地点からお互いに近づく(“出会いの式”)や同じ方向に向かう関係(“追いつきの式”)の場合、川の流れの速さは打ち消されてしまいます。川の流れ無しで計算できるシンプルな式になる んです_φ(・_・

これは”出会いの式”だけで無く”追いつきの式”でも同じです。流水算の本質は 相対速度… 同じ川の流れに乗っていれば意識しないのは当然です。高速で回転する地球の上では、地球の回転の速さを意識しないのと同じですね_φ(・_・

それでは例題を。

川上の街Aから静水時の速さが時速12kmの船Aが、川下の街Bから静水時の速さが8kmの船Bが同時に出発したところ船Aと船Bは1.2時間後にすれ違いました。船Bが川上の街Aについたのはそれから2.8時間後でした。川の流れの速さは時速何kmでしょうか?

いつも通り、問題文から4つの速さを読み取るのですが、どうも旅人算の匂いがしますのでまずは旅人算の ”出会いの式” で問題文を噛み砕いてみましょう d(^_^o)

旅人算の“出会いの式”と時間が分かっていますので、2艘(そう)の船の進んだ道のりの合計…つまり川上の街から川下の街までの道のりが算出できます。旅人算での噛み砕きの結果、街と街の間の道のりは24kmである事が分かりました

あとはいつも通り、問題文から4つの速さの読み取りから開始しましょう。

4つの速さを”3本の線分図”に書いていくのですが、今回は船が2艘あるので線分図も2セットです。ただし…川の流れの長さはどちらの線分図でも一緒ですよ。同じ川を航行していますからねd(^_^o)

なんと、2セットの線分図の値はぜーんぶ埋まってしまいました!後は答えを出すだけですね(^_^*)

求められているのは川の流れの速さですので、答えは 時速2km になります。

まとめ

ただでさえ苦手意識の高い”速さ”の単元。その応用である流水算はなおさらですね(~_~;) しかし流水算の原理はとてもシンプル… 理解は出来るがなぜかミスが多い。息子との取り組みで、ミスの理由は速さが4つも出てくるので途中間違える事が多いと分かりました。

4つの速さを”整理”するために3本の線分図を描いて頭の中を整理しましょう!4つの速さが ”整理” できれば、流水算は怖くありません!


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