中学受験:日本の貿易港15選…特徴で分類した分かりやすい覚え方

たくさんある貿易港が覚えられない…特徴ごとに分類して分かりやすく!

こんにちは。かるび勉強部屋 ゆずぱ です。

中学受験の地理分野ではちょっとマイナーな貿易港。しかもたくさんあって覚えられない(-_-;) 受験生向けのテキストはメリハリが無く分かりにくい。何か良い暗記法は無いだろうか…?

以下のように分類して覚えれば良い!!
①貿易額の多い3大都市圏 ×3港セット
②全国に点在する二番手の貿易港6港

特徴や地域ごとに分類しておさえれば、驚くほど一気に覚えやすくなりますd(^_^o)  中学受験でおさえるべき貿易港は15港。分かりやすい分類でしっかりおさえましょう…!

 

日本の貿易港の全体像

日本の貿易港おさえるべき15港

サッソクですが…中学受験でおさえるべき日本の貿易港15港の全体像をご覧ください _φ(・_・

(A) 特に貿易額が多いのは…やっぱり大都市の近くです。大都市と言えば3大都市圏…東京と大阪と名古屋ですね。大都市には貿易額の多い海の港2つと、空の港1つをセットでおさえます。

(B) 次に貿易額が多い貿易港をピックアップすると6つの貿易港が手元に残ります。西は九州の博多港から、東は関東にある川崎港や千葉港。この6つを二番手の貿易港としておさえます_φ(・_・

 

上記のように整理するとたくさんあってモヤモヤした貿易港も、スッキリするのではないでしょうか?

それでは詳細へ入る前に 基本的な知識を3つ おさえましょう。

 

知識① モノを運ぶ4つの手段

モノを輸送にはどんな手段があるでしょうか?

メジャーな輸送手段はこの4つとなりますが…
海外との輸出入に使われるのは船舶航空機です d(^_^o)

つまり…今回のテーマである貿易港は2種類となります。

船舶の基点となる”港”
航空機の基点となる”空港”

そしてシッカリと特徴をおさえましょう。

船舶は大量に安価で運ぶことができますがめっちゃ遅い…一方で航空機は少量しか運べず高価ですがめっちゃ速いという特徴があります。おのずと何を運ぶかが決まってきます。

(1) 船舶で運ぶモノ3選

 やたら重たいモノ/ゆっくりで良いモノ
・石油や液化ガスなどの燃料
・自動車などデカい機械
・軽くても安い衣類など

(2) 航空機で運ぶモノ3選

軽くても高価なモノ
・半導体など電子部品
・医薬品など
・スマフォなど電子機器

この基本知識を知っていると、貿易港の暗記事項も見え方が、だいぶ変わってきますd(^_^o)

 

知識② 貿易品は理由とセットで

貿易港によって、その貿易品はけっこう変わります。でも貿易港の場所が分かれば貿易品はだいたい想像がつきます_φ(・_・

(1) 巨大都市の近く

巨大都市の近くの特徴は?もちろんたくさんの人が住んでいるということです。たくさん人が住んでいれば、生活に必要なものが大量に消費されるということです。

結果として…巨大都市の近くにある貿易港は、魚介類や肉類、衣類の輸入が多くなるというワケです。

 

(2) コンビナートの近く

コンビナートとは色んな工場をつないで一気に製品をつくる工場群のこと。メジャーなのは石油化学コンビナート。輸入した原油から石油精製工場→ナフサ分解工場→製品の工場とつながって一気にプラスチックや合成繊維などを作ります d(^_^o)

石油化学コンビナートでは 原油や燃料をガンガン使い ます。

結果として…石油化学コンビナートの近くにある貿易港では、原油や液化ガスなどの燃料の輸入が多くなります。

さらにもひとつ。

石油コンビナートでは、原油から石油製品が作られます。石油製品とは、ガソリン/軽油/灯油/重油などのこと。そして、最終的にはプラスチックなどの製品が作られます。

結果として…石油化学コンビナートの近くにある貿易港では、石油製品やプラスチックなどの輸出が多くなります。

ちなみに…石油化学コンビナートは7箇所おさえましょう!

(3) 大工業地帯の近く

日本は主に工業製品を輸出しています。主な輸出品は自動車や機械類、電子部品などですね。これらの輸出品は大きいものは船にのせて、軽く高価なものは飛行機にのせて輸出します。

結果として…大きな工業地帯の近くにある貿易港は、その工業地帯で生産された製品が主な輸出品となります。

どこにどんな工場があるかは以下の記事をd(^_^o)
工業地帯マスターへのリンク

 

(4) 火力発電所の近く

日本は2023年現在でも電力の80%を火力発電に頼っています。火力発電では燃料が必要ですね。火力発電で使われる燃料は大きく分けて3種類。石炭、石油、天然ガスです。

日本でこれらの燃料はあまり採れません。ということは…発電所の近くでは大量の石炭、石油、天然ガスを輸入することになります。

 

知識③ 貿易額ランキング

3つ目の知識は貿易額です。貿易額はデコボコしながらも年々増加する傾向で、2022年では日本全体で輸入額も輸出額も100兆円に迫る勢いなっていますd(^_^o)

2022年のランキングを見てみましょう!

成田国際空港が28兆円でダントツトップ。そのあと大都市圏の近くにある10兆円以上の貿易港が続きます。さらに二番手の貿易港として地方にある博多港や清水港などが入ってきます。

順位は毎年微妙に変動があるので、正確な順位を覚える必要はありません(^_^;) だいたいの規模感をおさえましょう!

貿易港をおさえる上で重要となる基本知識をご紹介しました。この知識を持っていよいよ具体的な貿易港を見てみましょう!

 




それぞれの貿易港を具体的に確認

貿易額の多い三大都市圏 ×3港セット

貿易額が比較的大きいのは大都市圏の近く。日本の大都市圏といえば 東京圏、大阪圏、名古屋圏の三大都市圏 です。

三大都市圏は …
海の港×2+空の港×1=3点セット
でおさえましょう!

(1) 東京圏の貿易港3港セット

まずは日本の首都…東京圏です。

① 東京港

東京港は東京という日本で最も多くの人が住む巨大都市の近く。衣類の輸入が目立ちます。東京はオフィスが大量にあるので事務用機器の輸入も特徴的ですね_φ(・_・

また近くの川崎には大規模な石油化学コンビナートがあり、プラスチックの輸出が多くなっています_φ(・_・

② 横浜港

横浜港も巨大都市の近くではありますが、近くの横須賀に自動車工場があるのがポイントです。輸出は自動車関連が多くなります。また石油化学コンビナートも近いので原油の輸入も多いですね。

③ 成田国際空港

成田国際空港は海の港と違い、軽くて高価なものが輸出入されます。医薬品、半導体電子部品、通信機の輸出入が多いです。通信機とはスマフォなどの電子機器です。高価で軽いですね_φ(・_・

 

(2) 大阪圏の貿易港3港セット

次は日本第2の都市圏…大阪圏です。

① 大阪港

大阪港は大阪という巨大都市の近くです。衣類や肉類や織物類など大消費地の近くの輸入品が目立ちます。また大阪には石油化学コンビナートもあるためプラスチックの輸出が多いですd(^_^o)

② 神戸港

神戸港も大都市の近く、石油化学コンビナートの近くという特徴を表した貿易品です。そして神戸港は昔から”たばこ”の輸入が多い!理由は輸入たばこを扱う会社の倉庫があるからだそうです。

③ 関西国際空港

関西国際空港は大都市近くの空港なので医薬品、半導体電子部品、通信機の輸出入が多いです。これは成田国際空港とほぼ同じような特徴を示していますね_φ(・_・

 

(3) 名古屋圏の貿易港3港セット

三大都市圏の最後は名古屋圏です。

① 名古屋港

名古屋圏で最も盛んな工業は?もちろん自動車です。必然的に名古屋圏の貿易港は自動車関連の輸出が多くなります。名古屋港でも自動車の輸出は堂々の1位でその比率は45%にも及びます_φ(・_・

② 三河港

三河港も自動車の輸出が多いです。理由は豊田で生産された自動車の輸出のためですが…その比率はナント93%∑(゚Д゚) そして名古屋は外資系自動車会社が多く進出しており輸入も自動車が多い。

③ 中部国際空港

中部国際空港も名古屋経済圏という大都市近くの空港なので医薬品、半導体電子部品の輸出入が多いです。これも他の大都市圏の近くにある空港と同様の傾向ですね_φ(・_・

 

全国に点在する二番手の貿易港6港

次は全国にある二番手の貿易港です。まずは西から。

① 博多港

博多港は福岡という大都市の近くなので魚介類の輸入が多い。一方で宮若/苅田で生産された輸出も多いです。参考ですが博多港の輸出4位はゴムタイヤです。久留米で生産されたものですねd(^_^o)

② 水島港

水島という地名を聞いて何を思い浮かべますか?ひとつは水島コンビナートではないでしょうか。コンビナートの近くは大量の原油と燃料を輸入し、石油製品を輸出します。

そして倉敷は製鉄や化学の大工業地帯でもあります。それを表すように、鉄鋼と有機化合物の輸出が多くなっていますね。

③ 四日市港

四日市も水島と同様コンビナートで有名な工業地です。輸出品は石油製品、輸入品は原油に燃料( 液化ガスと石炭 )。絵に書いたようなコンビナート近くの貿易港といえますねd(^_^o)

四日市では化学工業としても有名です。表には現れていませんが、有機化合物の輸出は第5位で7%程度を占めています。

 

最後は全国に散らばる二番手の貿易港の東編です。

④ 清水港

清水港の特徴は、近くにある浜松や磐田がバイクの大生産地であること。輸出品の上位に原動機(エンジン)や自動二輪車(バイク)が入っているのが特徴ですねd(^_^o)

⑤ 川崎港

川崎は横須賀で生産された自動車の輸出に加え、石油化学コンビナートがあるため、原油と燃料(液化ガス)を輸入しています。また製鉄や化学の工場もあり、輸出品に鉄鋼や有機化合物があります。

⑥ 千葉港

千葉港は多くの石油化学コンビナートに囲まれています。その結果、大量の原油と燃料(液化ガス)を輸入し、石油製品を輸出しています。また千葉や君津で生産された鉄鋼も輸出していますd(^_^o)

 




 まとめ

今回は読者の方々からも要望の多かった日本の貿易港について解説いたしました。ポイントはセットでおさえること。

①貿易額の多い3大都市圏 ×3港セット
②全国に点在する二番手の貿易港6港

そして貿易港をおさえる上で大事なことは、単なる暗記ではなく論理的に理解するということ。それは以下の3つの知識からです。

知識① モノを運ぶ4つの手段
知識② 貿易品目の理由
 ・巨大都市の近く
・石油化学コンビナートの近く
・大生産地の近く
・火力発電所の近く
知識③ 貿易額ランキング

基本的な知識をしっかりおさえておけば、論理的に貿易品目を想像することができます。ぜひご参考にo(^-^)o

どこにどんな工場があるかは以下の記事をd(^_^o)
工業地帯マスターへのリンク

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