中学受験:偏差値を上げる “ノートのまとめ方”

偏差値を上げたければ 考えながらノートを作るべき

息子が中学受験を決意してから1年が経過しました。ノートは全教科3種類に固定しています。塾の授業で使う 授業用のノート 、主に問題を解くための 宿題用ノート 、そして… テストで間違ったところを集中的にまとめておくための”間違えた所ノート” です。

この3種類のノートのうち、財産と言えるほど役にたっているのが”間違えた所ノート” です。まさに偏差値を上げるためのノート です。最初は親である私がまとめを手伝っていましたが、今は自分でもまとめられるようになってきました。闇雲にまとめても偏差値への効果は期待できません。では…どんなまとめ方が良いのでしょうか?

 
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はじめに…ちょっと脳の実験

本題に入る前に…、次の9つの単語を15秒間ながめて記憶してみてください。

 

 

 

 

いかがでしょうか?

短期間で記憶できる情報の量には個人差がありますので記憶できる方もいらっしゃるでしょう。しかしながら1時間後や1日後にも完璧に覚えている方はグンと減ってしまうのではないでしょうか。それでは9つの単語を少しだけ工夫して整理 してみましょう。

こう整理してみると… 覚えられるかもしれないと感じられませんでしょうか。全く同じ情報量なのに…。ズバ抜けた天才児は別ですが このようなノートのまとめ方をしている生徒の方が偏差値が高い傾向にある というのが紛れもない事実のようです。どうすればこのようなノートのまとめ方ができるのか?

それでは 頭に残るまとめ方3つ と まとめる内容の選び方3つ それぞれのコツ を紹介します。

頭に残るノートのまとめ方のコツ

脳は勝手に忘れるように作られている

多くの心理学や脳科学の実験から 意味のない情報は脳が勝手に忘れてしまう という事が判っています。冒頭で紹介した9つの単語もその例です。シャツ、梅干し、アイマスク… なんの意味もなさそうな単語たち。全く覚えられそうにありませんし、覚えるのが苦痛ですね。

頭に情報を定着させるためには、”意味付け” と “体系立て” が必要であるという実験結果があるそうです。

“意味付け”とは脳にこの情報は重要だと思わせる事です。また、“体系立て”とは頭にスッと入るように情報を整理整頓する事です。冒頭の意味のない9つの単語も “意味付け” と “体系立て” を意識しながら整理するとガラッと印象が変わります。

出典:カナダ ベイクレストセンター付属研究所 記憶に関する実験による

コツ① 必ずタイトルをつける

最も重要なのはタイトルをつける事です。ただタイトルをつけるだけで 何についてまとめているかを意識しやすくなるので自然と記憶に定着 します。また、関係のある情報が補完され、関係の無い情報が排除されるという効果もあるんです。以下は問題集の解説冊子などによくあるダメな例です。

情報が散らかっていますね。冒頭の9つの単語と一緒です。  とても効率が悪く、何より覚えるのが苦痛です…。この散らかった情報にタイトルをつけるのであれば「再生可能エネルギー」「発電所の建設場所」「原子力発電で抑えるべき事」の3つでしょうか? 3つのタイトルからスタートして情報をまとめてみます。

タイトルをつけてみると、再生可能エネルギーは風力以外に何があるか自然と気になりますよね。風力以外に太陽光や水力、地熱があることが自然と追加されます。これが 補完の効果 です。一方、こうやってタイトルをつけてみると1つだけ浮いてしまっている原子爆弾の話は外しておけます。これが 排除の効果 です。

闇雲にノートまとめを始める前に必ずタイトル付けからスタートする事が重要 であるという事です。

 

注釈:色々なタイトルの付け方があります。タイトルの付け方によっては補完されるものも、排除されるものも変わってきます。

コツ② 5つ以下を目指して分類する

あるテストで息子は 森林に関する問題を間違えてしまいました。地図を見ながら「秋田すぎ」を答えさせる問題でした。これは復習せねば! と塾のテキストで調べてみると覚えるべき森林は8つもあるようです。うーんちょっと多い…。覚える事が5つを超えている場合は適当に分類するのがオススメ です。

 

脳が短期間で記憶する事ができる数…、最新の心理学の研究では多くても5つと言われています。つまり脳は5つを超える事を一度に覚えるのは苦手 ということです。「○○のための3つのコツ」のような記事はスッと頭に入ってきますが、「○○を実現する15の習慣」と数が多すぎると頭に入ってこないのは脳の仕組みのためでしょう。

分類の方法は覚える本人が納得すれば何でも良いです。例えば日本の政令指定都市は20都市もあるので分類が必要です。地域ごとでも良いですし、人口規模ごとでも、制定された順でも良いです…いくらでもバリエーションがあります。自分にとって覚えやすいものを選べばよいかと思います。

分類して数を減らした方が頭に入ってくるような感覚は得られましたでしょうか? 納得のいく分類をして5つ以下になるように分けてみるのがポイントです。簡単に出来て効果が高いので分類は情報の体系立ての王道 と言えます。

暗記しようと意識した場合よりも、ただ分類するだけの方が記憶の定着が高いという実験結果もあるようです。詳細は こちらの記事 で。

コツ③ 番号をつける

以下の2つのまとめノートがありますが、どちらが覚えやすいでしょうか?

インターネットブログの世界では右の図ように 全体の個数を表示をしたり番号をつけると多くの人に読まれやすくなるというテクニック が知られているそうです。明確な理由は諸説ありますが  読む人が内容の全体像を把握できるから でしょう。学習ノートも同じだと考えています。

お子様とクイズをしているシーンを思い浮かべてください。日本にある世界自然遺産は? 右の図ようなまとめ方をしている生徒は “えっと…日本に世界自然遺産は4つあるんだよな” という事を意識しながら記憶を探ります。そのほうが明らかに頭のモヤモヤは無くなりますよね。

ここまでが、心理学と脳科学に基づいた偏差値が上がるノートのまとめ方のポイントでした。まとめ方のポイントは分かったが、何をまとめれば良いのかが分からない。次は まとめる内容をどう選ぶかについて 整理してみたいと思います。

まとめる内容の選び方のコツ

“間違えた所” を中心とした周辺知識

日本には世界自然遺産は4つあります。例えばテストで 世界自然遺産である”屋久島”を答える問題を間違えてしまったとします。”屋久島” だけ学習するのではもったいない。“日本にある世界自然遺産”というタイトルをつけて周辺の知識までノートにまとめる のがベストです。

 

周辺までの学習を続けると受験力がグングンあがります。例えば “屋久島” ひとつとっても、世界自然遺産である”屋久島”に加えて、日本の主な森林8つとしての”屋久島”、九州にある主要な島4つとしての”屋久島”…。様々な視点で知っている… 受験力がつくと思いませんか?

ただし、補完範囲を広げすぎると専門家やマニアの知識に到達してしまい、受験では不要な情報も含まれてしまいます。効率性を高めるためにも気をつけなくてはいけません。それではどうやって周辺の知識だけを選んでいくかを説明します。

コツ① ベースの情報は塾のテキスト

もっとも効率的なのは中学受験のプロがまとめた塾のテキストを使う事 です。重要な事項は太字になってるし、受験問題を徹底的に調べあげた統計データをもとに書かれているので、これ以上のものは無いでしょう。

しかし塾のテキストと言えども、お世辞にも覚えやすいようにまとまっているとは言えない場合もあります。例えば「日本の主な伝統工芸品」を調べると息子の塾のテキストには丸々1ページを使い20以上の伝統工芸品が…。写真付きで地図もあり良いのですが、なんせ数が多すぎる。

息子にとっては、そのまま覚えるのはちょっとハードルが高そうです。焼物や織物などでカテゴライズするとか、地域でカテゴライズするなどして5つ以下に体系化するのがベストです。

塾のテキストがしっくり来ない場合はインターネットで検索するのも手です。現在は中学受験ブームもあり受験ブログなども多数ありますし、Wikiなどにも情報がきれいにまとまっています。

例えば理科のテストで タンポポの冬越し「ロゼット」ができなかったとしましょう。インターネットで “中学受験 ロゼット” と検索。すると、ロゼットの形で冬を越す植物はタンポポ以外にナズナがある事がわかります。また植物の冬越しの姿はロゼット以外にも全部で5種類ある事も、いとも簡単にわかります。

インターネットは塾のテキストと違い不特定多数の人々が自由に配信しているので、情報にけっこうなブレがあります。マニアックなサイトもあれば、ちょっと物足りないサイトもあります。複数のサイトをお子様といっしょに訪問して多数決をとってまとめる のが良いかと思います。

コツ② “問題を解く手順” を体系立てる

同じような問題で間違いを繰り返す場合は、”解く手順”を意識するという視点が欠落しているかもしれません。私の息子も同じような計算ミスを何度もしてしまったり、一度やった問題の類似問題が解けないことが…。どうやら問題を解くプロセスを意識していない ことに起因しているようです。例をいくつか紹介します。

1つ目の例は円周率を含む計算です。

円の面積や円周を求めるくらいまではサクサク解けていたのですが、円柱の表面積を求める問題など 円周率の登場回数が増えると急激に計算ミスが増加 してしまいました。しかし たったひとつの計算の手順を意識させてあげるだけで計算ミスが激減 する可能性があります。

 

円周率以外の計算を先にすべてやってしまったあとで、因数分解を使うという2ステップの手順を意識させるだけで計算ミスが驚くほど激減したのです! とてもシンプルなのですが、このように手順を体系立てることが大きな効果を生む ことがあります。

いちど解く手順を体系立てしたら、自然と意識できるようになるまでは以下のノートのように実際の問題の中でその手順を意識するようフォローしています。覚えたプロセスが実際に使えるようになるには、実践の中で意識することが必要です。

もう1つ異なる例を紹介します。

小学生にとって何をしていいか全く分からなくなる問題 があるようです。例えば「4で割っても6で割っても3余る整数について…」のような問題が突然でる。その単元をやっている時は分かるのに急に出てくると分からない。その場合、キーワードから何をすべきかを意識させてあげると、解法にたどり着く確率が高まります。

「○○で割ると□□余る整数」というキーワードが出てきたら何も考えずに等差数列を書くという手順を意識させるのです。その単元をやっている時は難なく解けていたのであれば、問題を解く入り口… つまり、とりあえず等差数列を書く所まで導いてあげれば解ける可能性は大幅に上がる はずです。

コツ③ “記憶する手順”を体系立てる

理科や社会は記憶ではなく考える教科に変貌しつつありますが、やっぱり記憶は避けては通れません。覚える事が書かれたテキストを眺めていても覚えられませんよね。例えばこれ…この8つの帯グラフを見てサクッと覚えられる小学生はまずいない でしょう。というか大人でも無理ですね…。

では、記憶する手順を以下のように体系立てしたらどうでしょうか

情報があまりに多すぎる8つの帯グラフ。 見るべきポイントをはっきりとさせる事で違った見え方 がします。これが記憶する手順を体系立てするという事です。色々な参考書やサイトで記憶する手順が紹介されていますが自分で作ることをおすすめします

記憶する手順の体系化とは、思い出す時に頭の中で考えている事を紙に書き出すことです。社会の年号の語呂合わせなんかもそうです。とはいえこれはスイスイできるものではないので、本ブログでもできる限り紹介したいと思います。ついでに 総生産額に視点を当てて体系立てしてみるとこうなります。

これは、京浜工業地域の生産額を選択肢から選ぶ問題が出たため作成しました。まとめ方のコツでも書いた “5つ以下を目指して分類”を使っていますが、思い出す時に頭の中でつぶやく言葉 “ダントツ”や”だいたい30兆円”をそのまま紙に書き出すことがポイントです。

繰り返しになってしまいますが、このような 記憶する手順の体系立てはスイスイ小学生が自力でやるのは難しい かと思います。親が手伝うか塾の授業などで先生の言葉をヒントにするかです。しかし少しずつで良いので、できる限り自分で体系立てするよう にしましょう。

なぜ自分で体系立てした方が良いかについては 別の記事 で紹介したいと思いますが、中学受験のみならず今後の長い人生を考えると、この記憶する手順の体系立てを訓練することに損はないと考えていますので、お子様といっしょに頑張りましょう!

偏差値が上がる”ノートのまとめ方” まとめ

心理学や脳科学の実験からも示され受験業界にも定説となっているように偏差値が上がるノートのまとめ方は確立されている。どうまとめるか(方法)と、何をまとめるか(対象)は以下のとおりです。

<脳に残るノートのまとめ方>
 コツ1:必ずタイトルをつける
 コツ2:5つ以下を目指して分類する
 コツ3:全体数や優先順を数字で書く

<ノートにまとめる内容の選び方>
 コツ1:ベース情報は塾のテキスト (インターネットも有り)
 コツ2:”問題を解く手順” を体系立てる
 コツ3:”記憶する手順” を体系立てる

ノートは受験攻略の鍵となるため引き続き研究を重ねたいと思います!


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