中学受験:数列の規則性を確実に見つける…小学生のための7つ道具
自分の使える道具を知り、正しい試行錯誤のやり方をすれば100%見つけられます
※2021年5月5日 “数列の7つ道具” を全体的に改良しましたd(^_^o)
こんにちは。かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
数列を見ても規則性に全く気づくことが出来ない… ヒラメキの力をどうやって鍛えたら良いか分からない…(-_-;)
ヒラメキに必要なのは”試行錯誤”
自分の使える道具を知ることが超重要
規則性を見つけるのが得意な子は、自分が使える道具を記憶から無意識に引き出し、ダメなら次…ダメなら次…と試しているうちに規則性に気づく んです ∑(゚Д゚)
だったら… 自分の使える道具を整理すればよい!
そして… その道具をひとつずつ試せばよい d(^_^o)
とてもシンプルです。この正しい試行錯誤のやり方を知るだけで、ヒラメキが降りてくる確率が格段に上昇 します∑(゚Д゚)
それでは詳しく見てみましょう!
目次
数列の規則性を見つけるには道具が必要
試行錯誤をするには使える道具の把握が必要
数列を見て規則性に気づきたい!どうすれば良いでしょうか?
ヒラメキの力を鍛えるのは難しいことでしょうか?そもそもヒラメキに強い子はどんな思考回路なのでしょうか?
① まずは自分の使える道具を知ること
② そしてそれを1つ1つ試すこと
知識を頭にいれただけでは、いきなりパッと見て気づくようにはなりませんよね… (-_-;)
道具を1つ1つ使う様子は、本記事の末尾に例題でイメージをのせましたのでご参照くださいd(^_^o)
数列の規則性を見つける7つ道具
それではさっそく試行錯誤に使う道具をご紹介します。私のブログではシリーズ化してきましたが ”7つ道具” と名付けて紹介します(^_^;)
全ての道具は、数列をみた時に ”試してみる行動” を示したもの… ダメなら次…ダメなら次…という使い方ですd(^_^o)
数列の規則性 “7つ道具” を詳しく
道具① メジャーな5つの数列
まずは1つ目の道具ですが、メジャーな5つの数列です。そしてそれぞれに取るべき行動が準備されています。
① 等差数列 ② 等比数列 ③フィボナッチ数列 の3つは となりあった数字の”差”や”比”をとることで気づくことができます。
④ 平方数の数列 ⑤ 素数の数列 の2つは、数列そのものの暗記で気づくことができますd(^_^o)
ひとつずつ見ていきましょう。
① 等差数列
超有名な等差数列です。隣り合う数字の差をとればすぐにわかりますねd(^_^o)
② 等比数列
こちらもメジャーな等比数列です。となりどおしの数字の比をとればすぐに見つけることができます_φ(・_・
③ フィボナッチ数列
次はフィボナッチ数列です。1番目と2番目の数字を足すと3番目の数字になるというルールで並べられた数列です。
フィボナッチ数列は差をとるとフィボナッチ数列がでてきます∑(゚Д゚) 差をとれば気づくことができます。
④ 平方数・立方数
次は平方数です。シンプルな数列ですが差や比をとっても気づくことはできません(-_-;) 数列をそのまま暗記しましょう。
そして立方数です。こちらもシンプルな数列なんですが…気づくのが難しい(>_<) これも暗記ですね。
⑤ 素数の数列
最後は素数です。これ急に出てくると意外に気付きません。うちの子供も気づきませんでした(^_^;)
以上が 5つの基本数列 です。
中学入試では ほぼ全ての問題がこの5つの数列に帰着 しますので、最終的にこの5つの数列に気づくことが目的です!
道具② ひとつ飛ばし
ここから先は 隠れた5つの基本数列を見つけるための道具たちです。最初は ”ひとつ飛ばし” ですd(^_^o)
いっけん何の規則性もない数列ですが…
ひとつ飛ばし…つまり偶数番目の数字と 奇数番目の数字を分離 してみると2つの数列が現れます。
そして…5つの基本数列を見つけることができました∑(゚Д゚) 両方ともシンプルな等差数列 ですねd(^_^o)
道具③ 多段階
3つ目の道具は ”多段階” です。
5つの基本数列を見つけるために差や比をとってみてもダメ です。そんな時… その差や比が規則性のある数列になっていませんか?
そうすると5つの基本数列が見えてくる場合があります。
この例の場合は 差をとってダメだったので もういっかい差をとったら等差数列が現れました ねd(^_^o)
多段階にはバリエーションが無数にあります
例えば、最初の 数列の差をとったら素数の数列が現れるなんてことも∑(゚Д゚) まさに試行錯誤が解決のキーになる真骨頂といえます d(^_^o)
道具④ 分母と分子
次は ”分母と分子” です。
分数がやたら並んでいる数列の場合は、分母と分子がそれぞれ別のルールで数列になっている可能性がありますd(^_^o)
この場合、分子は自然数の数列、分母もシンプルな等差数列 になっていますね∑(゚Д゚)
道具⑤ 繰り返し
5つ目の道具は ”繰り返し” です。
5つの基本数列が見つからない場合は、適当な数列が繰り返されていることがあります(・_・;
この数列の場合 ”3 1 5 5” という4つの数字でできた数列がひたすら繰り返されています…。
これ…意外と気づかないので 7つ道具の1つとしてリストアップされていれば試行錯誤の候補に なりますd(^_^o)
道具⑥ グループ化
最後の道具は ”グループ化” です。
この数列の場合、2、3、4と順調に等差数列が並んでいる とおもいきや次の “3”で裏切られる(>_<)
だったら…裏切られた単位でグループ化してみる という道具です。この場合は 3つずつグループ化するとそれぞれのグループが等差数列になっていることが発見できました。
もうひつのグループ化の例です…1、2、3…みたいな 等差数列のコマ切れのようなものがたくさん 含まれていますね(-_-;)
でも先ほどのグループ化と違って3つずつ…みたいに切ってもきれいな数列にはなりません。そんな時は階段状です_φ(・_・
きれいな等差数列でグループ化することができました。
以上が 数列の規則性に気づくための試行錯誤に使える7つの道具 でした。この 7つの道具を複数組み合わせることで無限の数列に気づくことができる ようになりますd(^_^o)
それでは、最後に実際に試行錯誤する様子をお示しします。
道具⑦ 図形の数列
最後の道具は ”図形の数列” です。
横一列にズラーっと並んだ数字ではなく、三角形や四角形の形に数字が並んでいるクセモノです。
この図形の数列にはコツがあります
3つの要素を落ち着いて整理すれば良い
具体的に…3つの例を見てみましょうd(^_^o)
1つ目の例は正方形にそって数字が並んでいる数列です。
上記のように1段目、2段目、3段目となっていることを意識して整理しましょう。
次は ② 端っこがどんな数列になっているか? ③ 各段の数字の個数がいくつあるか を整理します。
この場合、端っこの数列は 1 , 5 , 9 , 13… と当さ数列になっていますねd(^_^o)
そして各段にある数字の個数ですがずっと4つですね。
こんな感じで3つの要素を整理すると 何段目の何個目にどんな数字が来るか計算 できますね!
2つ目の例です。
同じように要素を整理してみまようd(^_^o)
端っこの数列は 1 , 2 , 4 , 7 …という数列。差をとってみるとその法則性が分かりますd(^_^o)
そして数字の個数も規則的ですね!
3つ目の例です。
ちょっと分かりにくいので、右の図のような形で1段目,2段目,3段目を整理します。
一気に分かりやすくなるでしょうo(^-^)o
端っこの数列はちょっと難しいですが各項の差を取ると規則性が見えてきます。
段ごとの数字の個数も規則的ですねd(^_^o)
道具⑦だけはちょっと特殊なものですが、数列の一種ということで頭に入れておくと数列を試行錯誤する時に有効です_φ(・_・
具体的に7つ道具を使ってみる
では具体的に7つ道具を使ってみるための例題を5つ準備しましたd(^_^o) 子供の頭の中も合わせて解説します。
5つの例題…パッと見ただけでは規則性は分からない かと思います。さっそく“正しい試行錯誤”のやり方 を交えて見ていきましょうd(^_^o)
例題①
まずは 道具①から試してみるのが王道 です。となりどおしの数字の差や比をとってみたり、平方数や素数がないか探してみたり…
パッとみた感じでは分かりませんでしたが、差をとってみてはじめて等差数列であることに気づいたのでは ないでしょうか?
例題②
いつもどおり王道の道具①から試してみましょう。となりどおしの数字の差や比をとってみたり、平方数や素数をさがしたり…
差をとってみてもダメ でした。比をとってみると… おっ!? 比が同じになっている等比数列であることがわかりますd(^_^o)
例題①と同様、パッと見た感じでは気づかなかったのではないでしょうか? 試行錯誤…大切ですd(^_^o)
例題③
さあこの問題はどうでしょうか? はい…いつもどおり道具① です。基本は差や比をとるところからはじめましょうd(^_^o)
あれ… 差をとっても比をとっても5つの基本数列が見えてきません。さてどうしましょう。他の道具を試してみましょう。
手始めに道具②から 試してみましょう。
そうすると、2つの数列が見えてきました。2つの数列を改めて確認すると5つの基本数列が見えてきましたか?
見つかりました!赤い数列は “平方数の数列”、青い数列はシンプルな ”等比数列” ですね d(^_^o)
ここでひとつ注意!
今回は 道具②の”ひとつ飛ばし” を試してみてイキナリ規則性を見つけることができましたが… これは説明の都合 です(^_^;)
道具③がダメで、道具④もダメで…と繰り返した末、道具②で規則性を見つける というのが試行錯誤の正しいやり方です。
そして人間には ”第六感” という ”無意識に合理的な判断をする” 脳の機能 があり、いずれ試行錯誤の正答率があがっていきますd(^_^o)
例題④
例題の4つ目も 例のごとく道具①から 試してみましょう。となりどおしの数字の差をとってみます。ダメですね。
ここで、差の数列が何となく規則性がありそう… ちょっと道具③の多段階を試してみましょうd(^_^o)
数列の中に 1、2、3と部分的な等差数列がありますので、道具⑥のグループ化 ですね! 試行錯誤の結果ですd(^_^o)
例題⑤
最後の例題です。問題の数をこなしてくると…差や比がパッとみただけでダメなことが分かるようになってきます。
試す道具も “これは分数が続いているから 道具④ 分母と分子かも…” といった感じでわかるようになってきますd(^_^o)
そして、分子の数列と分母の数列に分けた瞬間に5つの基本数列を思い浮かべることができるようになります。
分子の素数の数列は意外と気づかない数列 です。が…7つ道具をしっかりおさえていれば気づくことができますね d(^_^o) 厳密には1は素数ではないので1+素数の数列ですねd(^_^o)
以上、5つの例題を ”試行錯誤する過程” を中心に解説しました。
まとめ
数列が嫌いな子供は多いようです。その理由は 数列を見ても何もヒラメキがないからです。それもそのはず…
正しい試行錯誤をしていないから
ヒラメキがおりてこない
正しい試行錯誤には2つのステップがあります。この2つのステップで正しい試行錯誤を繰り返せば、数列の規則性もほぼ見つけることができるようになりますd(^_^o)
① 自分が使える道具を知る(7つ道具)
② 道具をひとつずつ試す ”試行錯誤”をする
今回は例題を5つご紹介しましたが “規則性はこうでした” という種明かしだけではなく、試行錯誤する過程を中心に解説してみました。いかがでしたでしょうか?
エッセンス動画
小学5年生です。分かりやすいサイトをありがとうございました。例題3の赤い数列は1、4、9、16、25ではないでしょうか? 1×1=1 2×2=4 3×3=9 4×4=16 5×5=25 です。教えて下さい。
シフォンさん
ご指摘ありがとうございます、かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
ご指摘いただいたとおり 1, 4 , 9, 16, 25… の誤記でございました。
すぐに修正を手配いたします。
ご指摘に改めて感謝いたしますmm
シフォンさん
かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
ご指摘いただいた誤記について画像も含めて
全て修正いたしました。
このたびはご指摘をいただき
改めて感謝申し上げます。
引き続き、品質の良い記事作りを
心がけてまいります。
はじめまして。
4月から6年生になる娘と一緒に親子でゆずぱさんのブログを心待ちにしています。
どんな参考書よりわかりやすく、有難く思っています。
ところで例題4ですが、答えは16ではなく、15ではないでしょうか?
私の勘違いでしたらすみません。
ご確認いただけたらと思います。
これからも更新、どうぞよろしくお願いします。
うさぴこ様
かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
ご指摘ありがとうございます。
おっしゃられる通り誤記がございました。
とりいそぎ誤記である旨の注釈を加えました。
画像の差し替えも早急に実施します。
また、いつもブログを訪れていただき
ありがとうございます。
小6の娘さん、我が家と同じです。
今後もお役に立てるような気づきを
発信したいと思っていますので、引き続き
訪問いただけたら幸いでございます!
うさぴこ様
画像ファイルの差し替えも完了しました。
このたびはご指摘をいただき改めて感謝いたします!
かるび勉強部屋 ゆずぱ
早速のご対応、ありがとうございます。
一緒に頑張らせていただけたらと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします!
こんにちは。色々と参考になりわかりやすいのでよく拝見しています。道具③多段階の一番右の数字が55ではなくて45のようです。たまたま気づきましたので指摘させていただきます。
あき さん
かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
ご指摘ありがとうございます!
たいへん失礼いたしました。
ご指摘どおり、誤記がございましたので、
修正を行いました。
印刷用のpdfプリントも修正いたしました。
改めて、ご指摘いただき感謝いたいします。
今後もブログに訪れていただけると有り難く思います!
よろしくお願いいたします。
いつもお世話になっております。
「メジャーな数列5つの③」のスライドで、フィボナッチ数列の足す数字が、途中から違うようです。2,3,5・・以降の下に補足してある数字です。
当方の勘違いでしたら申し訳ございません。
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
まんまる様
ご指摘ありがとうございますm(_ _)m
いただいた箇所、本日中に修正して
改めて公開させていただきたく思います。
お手数をかけて、
ご指摘いただいたこと、
心より感謝いたします。
かるび勉強部屋
ゆずぱ
まんまる様
ご指摘ありがとうございました!
記事内の画像、およびダウンロード用のPDF
ともに修正いたしました。
改めまして、感謝いたします。
今後とも、よろしくお願いいたします!
早速のご返信、ありがとうございます。
ゆずぱ様の応援、しっかりと子供に伝わるよう、このブログを子供に伝えていこうと思います!
当ブログに出会ったのは、雨温図が必要になる志望校だったので、雨温図のわかりやすい解説はないかなーと片っ端から調べていった後です。
こんなわかりやすいブログがあったのかとびっくりしました。(お世辞ではありません)
今でも相変わらずわかりやすいです。
これからのブログも見させていただきます。
ゆずぱさんへ
ゆずぱさんのブログは本当にわかりやすくて、更新されるたび見ています。
いまいちピンとこなかったけどやってきた…そういうのが多かったみたいで、子供がこのブログを見た後にはもう一回ブログでやってる範囲を解いてみるよ!って机に向かいました。
そんな姿を見て、びっくりしました。
これだけお世話になっているのに何も言わないのは嫌なので送らせていただきました。
すごく参考になりました。これからもブログ拝見させていただきます。
これからもどうぞよろしくお願いします。
まなやん さん
コメントを頂きありがとうございます。
嬉しいコメントを頂き、本当にやっていて
良かったと感じます!
お子様にも良い影響があったのが
なりよりです。陰ながら応援しております!
今後ともよろしくお願いします。