中学受験:浮力の公式が分からない…力学の王道2ステップで解け!
浮力が全く分からない…複雑すぎて途方に暮れていませんか?
こんにちは。かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
浮力がナニモノか分からない…(-_-;) バネばかりの値がなぜその値に?台ばかりの値がなぜその値に? どうすれば理解できる!?
力学を教えるにはあの矢印の図がてっとりばやい…だったら
小学生だろうが…
力学の王道2ステップを教えるべき
力学の王道2ステップとは 何でしょうか?親のみなさんは中学生や高校生の物理分野でやったはず…
① 力を矢印で図に全て書く
② つりあいの公式を立てる
これだけですね∑(゚Д゚) では実際に小学生にも分かりやすく説明してまいりたいと思います!
王道の2ステップの説明に入る前に”浮力”とはナニモノかの説明 から…d(^_^o)
目次
浮力の正体は ”おしのけた液体の重さ”
”浮力の公式”は覚えなくてもよい
まずは浮力の公式をご覧ください…
一般的にはこの公式が使われます。が… 小学生にはかなりとっつきにくい でしょう(-_-;)
テキストによっては少しでもとっつきやすくするために 以下のような書かれ方をしている場合が多い です(^_^;)
でも、公式だけ覚えるのは危険 です_φ(・_・
浮力の正体をイメージでつかみましょう!
※ ここでは”液体”と表現していますが、正確には”流体”です。気体も流体なので実は空気中にいる我々にも浮力が働いてます∑(゚Д゚) とても小さいので意識できないですが (^_^;)
浮力が体感できる4コマ漫画
浮力の正体はなんでしょうか?
もっともシンプルに表現すると… “おしのけた液体にかかる重力” です。が…これでも分かりませんね (・_・;
ではマンガで分かりやすくしましょうd(^_^o)
全てのモノには重力という力が働いています。地面の方に引っ張られる力ですねd(^_^o)
それを ”おしのけたら” どうなるでしょうか?
おしのけられた液体にも重力がかかっているので、当然もとにもどろうとします…。
おしのけられた液体は、おしのけたモノを”おしかえす”ことに なりますね。これが浮力の正体ですd(^_^o)
あらためて4コマ漫画にします。この4コマ漫画のイメージが理解できれば浮力は大丈夫d(^_^o)
浮力問題の解法はシンプルな2ステップ
力学問題の王道2ステップ
物理の力学分野では基本中の基本ですが、力の大きさと向きは矢印で表すのが一般的 ですd(^_^o)
そしてそれが ”つりあっている状態” がポイント… つりあっていたら上向きの力と下向きの力が同じということですd(^_^o)
登場する力は3種類だけ!
1 重力
地球上にあるもの全てにかかる力… それは重力です。下向きにかかる力ですd(^_^o)
小学生のうちはとりあえず モノの重さと同じ と理解しましょう
2 張力
糸やバネで物をつるすとモノは 落っこちずに止まります。上向きに何かしらの力が働いている証拠です。
バネばかりが示す力と同じ と理解すれば問題ありません。
3 浮力
本単元のメインディッシュの浮力ですd(^_^o) 物を液体の中にいれると上向きの力がはたらきます。
冒頭で紹介したとおり おしのけた体積の重さと同じ ですd(^_^o)
”つりあう”とはどういうこと?
“つりあう”とはどういう状態でしょうか?
ボールが水面にプカプカ浮いているとしたら、それはボールにかかる重力と浮力が ”つりあっている”という事ですね d(^_^o)
“つりあっている”をもうちょっと明確に表現すると… 上向きの力と下向きの力が同じ ということ。
つまり… イコールで結ぶことができます。
実際の入試問題で確かめてみる
例題1:浮力の基本
では…さっそく問題を解いてみましょう。
さて…さっそく 問題文を読みながら3つの力を 考えてみましょう。バネがないので 浮力 と 重力 だけ考えればOKですd(^_^o)
浮力は…おしのけた水の重さが分からないので不明ですが、木箱の重さは問題文に書いてあるので重力は分かりますd(^_^o)
いよいよ”つりあい”の公式です。木箱は水に浮いていて…止まっているので、上向きの力と下向きの力は同じ!
いとも簡単に浮力が分かってしまいますd(^_^o)
浮力が分かれば、木箱がどれだけ水につかっているか分かってしまいます∑(゚Д゚) 浮力が60gなので…木箱は60g分の水をおしのけていることに なります。
60g分の水…水は1cm3で1gなので、おしのけた水の体積は60cm3になりますd(^_^o)
例題2:バネばかりをプラス
応用問題ではバネばかりが登場しますd(^_^o)
手順は全く同じです。最初に3つの力を図に書きこんで いきましょう。今回はバネがあるので 張力 もありますd(^_^o)
この問題のイチバンのポイントは… バネばかりが300gを示しているので張力は300g の力になりますd(^_^o)
3つの力を書き込んだら”つりあい”の公式です。上向きの力は張力と浮力の2つがあるので注意 です。
重力は400gの力だと分かります。つまり…この鉄の玉の重さは400g ですねd(^_^o)
例題3:さらに…台ばかりをプラス
さらに応用問題では台ばかりまで登場します∑(゚Д゚)
台ばかりが出ようが…おじけづいてはいけません!いつも通り3つの力を図に書き加えましょうd(^_^o)
この問題のポイントは重力です。アルミニウムの玉の重さは問題文に書かれていません∑(゚Д゚)どうすればよいでしょうか?
密度から求めれば良いのです。アルミニウムは1cm3で2.7gですので、100cm3では270gであることが分かりますd(^_^o)
次もいつも通り”つりあい”の式です。ほら… 張力が170gであると出てきました。つまりバネばかりが示す値も170gです。
次は台ばかりの値ですが…この場合は 水とビーカーとアルミニウムの玉を一体として扱うのがポイントです。
すると…張力は先ほど求めたとおり170g。重力は アルミニウムの玉と水とビーカにかかります ね…。
そうすると下向きの力の方が400g大きい ことが分かります。つまり…下向きに400gの力がかかっているということ。
台ばかりは400gを示すことになりますd(^_^o)
<補足>
水とビーカーとアルミニウムの玉をひとつのカタマリとして扱った場合… “浮力” は描かなくてよいのか?
結論としては書かなくて良いです
水とビーカーとアルミニウムの玉をひとつのカタマリとしてとらえた場合、
・浮力は 水→アルミニウムの玉 を押す力
・同じ力で アルミニウムの玉→水 を押す力
が働いています… これは “カタマリの中でつりあっている” のでカタマリ全体の動きには影響しませんd(^_^o)
例えば道路を走る自動車について力学の式を立てる場合を考えてみましょう… 車の中で閉じて起きている力は 車全体の式を立てる際には影響を及ぼしません。
仮に車の中で2人の人が激しい綱引きをしていたとしても綱引きがつりあって静止しているならば…車の運動には影響しません。
カタマリとしてとらえる場合…
その “カタマリの中でつりあっている力” は影響しない!
番外:液体が水じゃない場合も…
いままでは液体は水でしたが、水じゃない場合もあります。やり方は全くいっしょ… 恐れるには値しませんd(^_^o)
同じように問題文を読みながら3つの力を考えてみましょう。バネがないので 浮力 と 重力 だけ考えればOK ですね。
浮力は…おしのけた食塩水の重さが分からないので不明ですが、木箱の重さは問題文に書いてあるので重力は分かりますd(^_^o)
そして ”つりあい”の公式です。いとも簡単に浮力が分かってしまいますd(^_^o) あれ…水でも食塩水でも同じ!?
ここまでは同じですが おしのけた食塩水の体積が異なります…
浮力が60gなので…木箱は60g分の食塩水をおしのけている ことになります。60gの食塩水の体積はいくつでしょうか?
60g分の食塩水…食塩水は1cm3で1.2gなので、おしのけた食塩水の体積は50cm3になりますd(^_^o)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
小学生のテキスト…なぜか力学の基本中の基本である、力を矢印で表現する定番のやり方を説明しません(-_-;)
小学生だろうが…
力学の王道2ステップを教えるべき
① 力を矢印で図に全て書く
② つりあいの公式を立てる
もちろん”浮力”の基本をおさえることが大前提です。が…こちらも おしのけた液体の重さが浮力の正体 であることを4コマ漫画で体得できれば全く問題ないでしょう。
ぜひお試しくださいd(^_^o)
ありがと
匿名さま
ありがとうございますo(^-^)o
わあ〜ありがとうございます〜❕
浮力は大の苦手なので助かりました。
これからもゆずぱさん、がんばってください。
焼き芋ほかほかろんさん
ゆずぱです。
ありがとうございます!お役に立てたようで嬉しいです。
今後も頑張って参ります!
勉強になりました。
小5女子
いちごさん
かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
コメント、とてもありがとうございます!
お勉強、頑張ってください!
とてもわかりやすいので助かります。
1つ質問なのですが、
浮力の台ばかりプラスの時、
上↑向きの力で、張力以外に浮力は考えなくて良いのでしょうか?
匿名さま
かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
コメントをいただきありがとうございます!
ご質問いただいた件、
本文に<補足>を追記しましたので参照いただければと思います。
物理の力学でよく複数の物体を1つのカタマリととらえて
力学の等式を立てることがありますが、その”カタマリの中でつりあっている力”は
カタマリの運動には影響をしないので 書かないというのが今回の例にあたります
今回の浮力の場合、
水は玉に対して上方向に押し返す力が働く(浮力)
玉は水に対して同じ力で押し返しています
水と玉という “カタマリの中でつりあっている” ので
浮力は書かないという形になります…
ちょっと説明が不足していたようで申し訳ありません。
今後ともよろしくお願いいたします!
わかりやすくいつも見させていただいています
わかりやすいです。
分かりやすいです、ありがとうございます
とももん さん
かるび勉強部屋 ゆずぱ です。
コメントをいただきありがとうございます!
少しでもお役に立てたようでよかったです!